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2017年7月17日月曜日

【告知】夏コミ3日目にて「現代中華オタク用語辞典」を頒布します

 お久しぶりです。はちこです。

 ツイッターで私をフォローしてくださる方でしたら分かると思いますが、この夏コミ、初めて「サークル」という形で参加します。出す本の内容は私が得意とする中華オタク用語の解説です。サークル抽選結果発表の時、一回ブログで告知したかったのですが、内容や分量など固まったほうがいいと思いますので、今回改めて告知させていただきます。

 それではまずスペース配置場所はこちらです↓
 今回情報・評論のジャンルで申し込みましたので、三日目の情報・評論エリアの配属になりました。
出す本の情報ですが、中華圏で使われているオタク用語について解説するものです。
サイズはA5で、ペース数は50p〜 の予定です。配布部数は現時点で100を考えています。最終のページ数・配布部数・自家通販はまだ検討中ですが、決まり次第ブログやサークルページにて告知したいと思います。

 今回の告知では、第一弾の試読版を発表したいと思います。試読版は目次・本文の2ページがあります。
 目次を公開する目的は本の構成を理解していただくことです。そして本文2ページは違う解説のスタイルになります。この2パターンを見ていただくことで、本全体もある程度イメージできると思います。
 内容はまだ文法チェックされていないもので、まず雰囲気を掴んでいただければと思います。

■ 目次

■ 本文 その1

■ 本文 その2


 8月以後原稿が進んだらもう一回試読版を発表したいと思います。ぜひお楽しみください。そしてぜひ当日会場に会場にお越し、一冊を買ってください。
 よろしくお願いしますm(_ _)m

2016年10月2日日曜日

なぜいまの中国でも字幕組を必要とするか(下)

なぜいまの中国でも字幕組を必要とするか(上)

 前の記事では、字幕組が必要とする一つ目の理由を紹介した。この記事で残り二つの理由を紹介し、今回中国人が逮捕された中国国内の反応と今後予測の動きについても少し言及したいと思う。

 
 ②見るアニメが多いならダウンロードしたほうが楽というせつ
 日本ではテレビで録画して視聴することはまだまだ主流で、ネット上で視聴する場合、有料動画配信サイトに月々何百円払えば、基本今季のアニメ全部見られる。しかし、中国の動画サイトの場合、有料会員になっても全部アニメを見たければ、複数のサイトを使わざるをえない。「中国動画サイトの「大航海時代」が来臨、ニコニコ動画もそろそろ中国に進出したら?」この記事で紹介したように、放送権は各サイトによって分散されている。
 結局のところ、各サイトのアカウントを作り、複数の動画サイトを利用することは手間がかかる上、広告も見なければならない(60秒以上飛ばせないCMがほとんど)。そのほか、無料会員が見られる画質、コンテンツの種類も制限されている。例えばtudouでは、無料会員が見られるのは720Pまで、ハイキュー!!やジョジョなど独占放送コンテンツは別料金。有料会員ならもちろん無制限。こういった制限を外したいなら月々15〜30(300〜800円)元程度払えば安く済むと思うかもしれないが、複数サイトを利用するとそこそこいい出費になる。
 オンライン視聴と比べ、字幕組が作成したアニメをダウンロードする場合、少なくとも無料かつ高画質、広告なし、複雑なアカウント管理が不要と言ったメリットがある。また中国の「国家新聞出版広電総局」に検閲されるリスクを回避することもできる。

 業界内部はどういう仕組みでできているのか私には分からないが、今ネット配信に関する2部の法令[注1]から推測だと、tudouやyoukuなど中国大手動画サイトは中国国家新聞出版広電総局発行するなんらかの許可証を持っているはず。これは自社で放送内容を検閲できることを証明するものであり、国家新聞出版広電総局の直接管理を介せずにアニメ放送することができる(あくまでも個人の推測であり、詳細は後日記事にて紹介する)。ただし、放送後悪い影響が出てて国家新聞出版広電総局がクレームを受ける場合、国家新聞出版広電総局は放送中の作品を中止させたりする権利がある。中国で「甲鉄城のカバネリ」が一度放送禁止になったことはおそらくこの仕組みが動いたからであろう。

 つまり、放送決定のアニメでも突然視聴できなくなる可能性があり、また暴力シーンやエロいシーンが最初からカットされることもおかしくない。こう言ったリスクを回避する手段の一つとして、字幕組が存在している。国家新聞出版広電総局が動画サイトの運営会社ごとに命令を出せばオンライン視聴の規制は効くけれども、ダウンロードはあくまでも個人行為なので(字幕組も広い意味での個人行為)、そこまで管理できる余裕はないと思う。結果的に、国・政府の規制から逃す可能性も大きい。この意味から考えると、規制がある限り、字幕組は何らかの形で存在すると思う。


③ここでしら得られない情報量と所属感
 以上二つの原因は利用者側から考えたものであるが、実は字幕組のメンバーとして、字幕組を必要とする理由も存在すると私が思う。具体的な説明に入る前に、予め字幕組の仕事のおさらいをしたいと思う。細かい分担はさておき、字幕付のアニメを公開するには、最低限必要とする手順は以下である。
  • 字幕なし(いわゆるraws)のアニメファイルを入手。自宅で録画しアップロードする人もいるが、tokyo toshokanやnyaaで直接ダウンロードすることも可能
  • 翻訳
  • 校正
  • Aegisubなどソフトウェアを使い、字幕ファイルを作成する
  • 字幕ファイルと動画を結合させる
  • FTPサーバにファイルをアップロードし、ダウンロードリンクを生成する
  • 掲示板/SNSなどでリンクを発表する 
 字幕組内部では、こういったフローができて、実に合理的な組織である。翻訳は普通日本語能力試験N2以上の資格を持たないといけない、初心者でも可。校正はN1資格を持つ人かベテランが担当する。翻訳に関するデスカッションはグループチャットで行う、これで日本語の切磋琢磨ができ、まずは日本語の向上につながる。それに、日本語が分かる人が多いため、ここで交換される情報は翻訳されたものではなく、きちんと日本からの一次情報なので、普通のSNSより数が多く、質が高い情報が得られる。
 字幕組はボランティアだと言われるが、確かに金銭的な報酬がない、ただし代わりに掲示板などオンライン上の「特権」がもらえる。より簡単に限定のコンテンツをダウンロードすることとかができるので、日本語ができなくても字幕作成の手伝いなどをすれば、ある程度のメリットがついてくる。

 言語の壁がある限り、字幕組がないと何もできないので、字幕組は中華オタクたちに尊敬されている存在である。日本と違い、作り手はまだまだ少ないため、字幕組はある程度「クリエイター」としての尊敬が得てる。「オタクカースト」のてっぺんはちょっと言い過ぎかもしれないが、ボランティアでやってる以上、批判してはいけないという悪い風潮はある程度存在すると思う。例え字幕組のやり方や翻訳に不満があってクレームを言ったら普通のオタクに攻撃されてしまい、そしてその際の決まり文句はだいたい「你行你上啊=やれるもんならやってみな」である。

 以上が私が考えた今の中国でも字幕を必要とする理由である。中国側SNSを見る限り、今回の事件への反応が落ち着いた感がある。「残念だが、日本の警察が間違いなし」というような大人のコメントが多数支持を得ている。正式放送が進んでいる中、著作権に対する意識が高まる一方、今まで字幕組のお世話になったという「共犯者」同士の連帯感も目立つ。今後おそらく字幕組を使う人が徐々に少なくなると思うが、しかしアニメ放送は中国でビジネスとして成熟すればするほど、昔はよかったという感慨する人も増えるであろう。

 

 最後までの記事を読んで、「じゃ動画サイトの運営側は字幕組の翻訳を採用したら皆幸せじゃないの」と思う人もいるかもしれないが、その原因はまた次回で分析してみよう。



注1:
主に参考できる法令はこの二部である。
>>《関于加強互聯網伝播影視劇管理的通知》
(インターネットにおけるドラマ放送の管理強化に関する通知)
広電総局が2007年12月29日に発布。
>>《関于進一歩加強網絡劇、微電影網絡視聴節目管理的通知》
(インターネットにおけるネットドラマ及び映画視聴の管理強化に関する通知)
広電総局が2012年7月6日に発布。 

注2:
主な内容: 《互聯網視聴節目服務管理規定(インターネット視聴番組サービス管理規定)》に関連する規定として、ネット上で配信するドラマ (国内外の映画、ドラマ、アニメ、及び相応する音楽・映像ソフトを含む)に関する通知。 インターネットで配信する映画・ドラマ・アニメは、国家広電総局が発行する「電影片公映許可証」(映画上映許可証)、「電視劇(電視 動画片)発行許可証」(ドラマ(テレビアニメ)発行許可証)もしくは「電視動画片発行許可証」(アニメ配給許可証)を法に基づき取得し、 同時に著作権所有者からインターネットにおける映像上映権利を取得しなければならない。これら許可証を所有しない映像に関しては、 インターネットで配信(視聴サービスを提供)してはならない。

参考ソース:
中国コンテンツ市場調査 (6分野) 2012年 11月 日本貿易振興機構 (ジェトロ) 



TBC

2016年9月23日金曜日

Bilibili取締役陳睿のスピーチを翻訳してみた(上)

出典:http://36kr.com/p/5053318.html

※全文翻訳ではなく、自分が思うポイントのところのみ翻訳した(8割程度
※意訳である

 2009年、ビリビリ動画はオタクのみで作られたコミュニティでした。その時、ユーザー数が少ないでしたが、ユーザーの属性が統一で、コアなオタクばかりが集まってきました。このコミュニティではオリジナル/創作が好まれ、コアなオタクたちのニーズを十分に満たしたため、規模が少しずつ大きくなりました。アニメから歌ってみた、踊ってみた、テクノロジー、ファッション、生活、鬼畜など様々なコンテンツを生み出しました。

 現在のビリビリ動画では、人気検索タグはすでに7000以上を超えました。なので、今のビリビリ動画は7000種類人気のあるクラスターによって構成されたコミュニティだと言ってもよいでしょう。ビリビリ動画をよく利用する人は「万能のビリビリ」という言葉を聞いたことがあるだろうと思います。それは、ビリビリ動画では様々な人が集まってきたからです。

 趣味で集まった人々が増え続け、現在1億のアクティビティユーザー、百万のアクティビティうp主を有します。毎日万レベルの動画はアップロードされ、その中九割がオリジナル作品です。

 ビリビリ動画代表的なコンテンツといえば、アニメが挙げられます。ビリビリ動画でアニメを見ると、弾幕=コメントがあります。このコメントはサイトの機能の一つだけではなく、気持ちを表すツールでもあり、他のユーザーと一緒にアニメを見るという連体感を与えます。

 日本のアニメだけではなく、中国オリジナルのアニメも注目されています。はじめから、ビリビリ動画では中国オリジナルアニメ作品のファンが集まってきました。ビリビリ動画は最大級の国産アニメファンのコミュニティだと言えってもよいでしょう。ほとんどの中国オリジナル作品はビリビリ動画で配信されています。

 「那年那兔那些事儿(その時、その兎、その出来事)」は完全なる国産オリジナルアニメで、しかもネット上コミュニティ発祥でした。愛国テーマにしたアニメなので、弾幕=コメントを見る限り、共感したユーザーが多いと感じました。若者がこのアニメを見ると、愛国主義の教育にも受けられます。今まで説教の愛国教育と一線を画し、共感が得られるものでした。

 私はビリビリ動画を運営する時、感じたのは、若者(90年以後生まれ、00年以後生まれ)は実にこの国を愛しています。彼らの生活が豊かで、いい教育を受けています。彼らは本気で中国で生まれて良かったと思っていますし、彼らは本気で中国を愛しています。

 次は音楽コンテンツを紹介したいと思います。ビリビリ動画では、毎日1000以上のオリジナル曲が投稿され、ビリビリ動画はすでに中国最大級のオリジナル音楽コミュニティになっています。今年李宇春は湖南衛星テレビで歌った曲はビリビリ動画発のオリジナル曲で、VOCALOIDキャラクター洛天依が歌ったものでした。当時、たくさんのマスメディアはこれについて報道し、「二次元と三次元の壁をやぶった」と言いました。
 
 音楽コンテンツについて、「九九八十一」の例もあげたいと思います。それは複数のうp主によって共同創作のオリジナル曲でした。2016年の旧暦春節、彼らがこの中華風のソングを発表しました。ちなみにタイトルとテーマは「西遊記」からでした。この曲の面白いところは、「西遊記」中の登場人物を全て性転換をしたことでした。この設定はユーザーたちに大変受けまして、二次創作物まで出てきました。ビリビリ動画においては、音楽創作は大変活気のあるクラスターだとお分りかと思います。

Bilibili取締役陳睿のスピーチを翻訳してみた(下)

2016年9月22日木曜日

細かすぎて伝わらないビリビリ動画の弾幕事情

 中国のオタク事情に少しでも理解がある方だったら、一度ビリビリ動画のことを聞いたことがあるだろう。
 最初はニコニコ動画のパクリとして知られ、しかし動画サイトとしての完成度は日本人オタクの中でも話題になった。最近、日本アニメの正式放送権[注1]を得たり、日本のモバイルゲームの代理権[注2]を獲得したりして、動画サイトだけではなく、中国オタク文化一つ重要なプラットフォームとして広く知られている。
「本家」のニコニコ動画に似ているけれども、ビリビリ動画は中国独特のオタク文化を生み出している。同じく「弾幕」[注3]でも、違う使い方がたくさん見られる。本記事では、こういった違う使い方をいくつ紹介したいと思う。

1、空耳の場合
 ニコニコ動画で見る限り、複数のユーザーが投稿し、ところどころの空耳コメントを入れるのは一般的である。ビリビリ動画では、もちろん同じ習慣があるものの、特定の誰かが空耳のコメントを投稿し、OPまたはEDの全曲をやるのも多かった[注4]。
 それでは、具体例を挙げつつ、説明していこうと思う。

例1:「アルスラーン戦記」OPの空耳@ビリビリ動画




 ご覧の通り、画面の上に緑色のコメントがあり、それはいわゆる「空耳弾幕」。特徴として、場所は上の真ん中、いつも同じ人が同じ色のコメントを打ち込む。「空耳弾幕」を作るには時間がかかるため、弾幕作者はいつもコメント欄か、弾幕の中あらかじめて宣言しとく、例えば「我是绿色空耳菌(君),现在开始施工(私は緑色空耳くん、今から空耳弾幕の工事をする)」。先に宣言しとくと、他のユーザーは同じ色を使わなくなるので、弾幕はより読みやすくなる。ちなみに、ここに二つの弾幕用語がある。
 ①空耳菌(君):空耳弾幕職人のこと。「菌」の中国語読みは「君=くん」と同じで、ちょっとわかいい言い方である。
 ②施工:弾幕を打ち込むことは「施工=工事」と言う。派生の単語として「施工现场=工事現場」がある。弾幕職人は弾幕を作っている最中動画を見てしまったことを指す。

例2:「この美術部には問題がある」OPの空耳@ニコニコ動画



例3:「この美術部には問題がある」OPの空耳@ビリビリ動画



 ニコニコ動画とあまり違いのないビリビリ動画の弾幕だが、若干カラフルな感じがする。推測だが、日本ユーザーは「弾幕(カラフル、多彩な表現)」と「コメント(デフォルト、たまに赤字)」を区別して使うことに対して、中国ユーザーはこの意識がないので、この結果になってしまったのではないと思う。

2、野生字幕の場合
 まず「野生字幕」という言葉の意味を説明しよう。野生の公式という言葉があるように、字幕組の翻訳ではないけれども、日本語の分かるユーザーが先に翻訳してみたという意味合いで理解していいと思う。ルールがあまりないが、字幕らしく下の真ん中に置くのは普通。色はデフォルトのホワイトが多いが、たまにキャラに合わせて色分けする場合もある。

例:黒バスNG集@ビリビリ動画

 
 ちょっと見づらいが、下の真ん中は二人の台詞で、きちんと緑と紫で分けられている。タイトルの「生肉」とはまだ字幕組に翻訳されていないアニメや動画のことで、「野生字幕君」は字幕組に翻訳されていないが、他のユーザーによる翻訳があるよという意味である。

3、黄色、緑色、ピンク...etcの場合
上の例を見ていると中国のオタクたちはよくいろんな色を使っている。キャラを分けるのはもちろん、それ以外でもいくつパターンがある。

例1:黄色 
 中国語を勉強している人なら分かると思うが、中国語の中、黄色にはわいせつやひわいの意味があり、日本語の「ピンク」とよく似ている。なので、エロいシーンを見る際やわいせつな考え方があったら、自己申告みたいに「あれなんで私いま黄色くなった」をコメントすることはよくある(赤ラインのコメント)。
(via:「この美術部には問題がある」11話@ビリビリ動画)

例2:緑色
 これも中国語に関係するが、NTRは中国語で言うと「戴绿帽=緑色の帽子をかぶる」になるので、NTRシーンのコメントを緑色で打ち込むのが上級者である。もちろん黄色との組み合わせも可能。


(via:「この美術部には問題がある」10話@ビリビリ動画)
 
 緑色弾幕のパターンはいくつある。上のシーンで例えをすると、
①我怎么变绿了=あれなんで私が緑色になった?
②我是女主绿=私はヒロイン緑です(もちろんキャラ名に変えても可、私は宇佐美緑ですとか
③@宇佐美=文字通りの意味で、@の後ろにNTRされたキャラが付く
 だいたいこの3種類があると思う。

補足:顔表立
 よく弾幕の中で「顔表立」を見られると思うが、それは「色(=中国語の顔色)は立場を表す」の意味である。例えば、魔法少女まどか☆マギカの中で、ピンク色を使って「顔表立」をコメントすると、私はまどか推しだという意味になる。

4、その他のシチュエーション
例1:yooooo
 まずyooooの元ネタはこちら↓ 

Don't watch an anime called Boku - YouTube

 おそらく日本でもこの動画は広がっていると思うが、yoooは思った以上に浸透していない。しかし中国のオタクの中、yooooはかなり高い頻度で使われている。もともと男の娘が出る動画で使われた弾幕であったが、使用範囲がだんだん広くなり、最近BLのシーンでも使われるようになった。

例2:囍



(via:「DAYS」ED@ビリビリ動画)
 
 囍は双喜字と呼ばれ、めでたい時使われているしるしで、特に結婚式でよく使用されている。BLGLNL問わず、カップリングの二人が画面上でアップされた時/カップリング成立の時/惚れた時などなど、赤文字で「囍」をコメントすると自分の喜びの気持ちが伝わる。ちなみに、カップリングの二人の距離が近すぎてそろそろキスしそうだけどキスできなかったとき、「按頭小分隊」の弾幕がよく見られる。それは「二人の頭を押し隊(たい)」「二人をキスさせ隊(たい)」の意味で、囍の弾幕の相性がなかなかいいと思う。

 いかがでしょうか。同じ弾幕系のサイトでもそれぞれローカルの特徴がたくさん見られると思う。今後、また面白い弾幕を見つけたら随時更新したいと思うので、どうぞ楽しみに。



注釈:
注1:ビリビリ動画においては、BiliBili正版のタグがつけられ、さらに電子透かしを埋め込んでいるアニメは放送権が有するものである。それ以外はユーザーアップロードコンテンツである。詳しくは→中国動画サイトの「大航海時代」が来臨、ニコニコ動画もそろそろ中国に進出したら?
注2:Fate/GOや魔法少女まどか☆マギカなど、一覧はこちら→bilibili遊戯中心 
注3:本記事においては、弾幕=画面上で流れるコメントという意味を用いる。「弾幕」の意味詳しくはことら→ 弾幕シリーズ(仮) 一、弾幕そのものとちょっと情報学っぽいもの(1月28日更新
注4:本ブログ以前でも取り上げたことがあるので、よかったら参考してください→おもろい中国語の空耳を翻訳してみたーー「太陽曰く燃えよカオス」と「紅蓮の弓矢」)

2015年11月6日金曜日

从南方公园s19e06看yaoi,BL,耽美的区别以及腐宅向词义在传播中的语义变化

 (本文是突发性的产物,掺杂大量中日文和个人的推论与偏见。另外,本文设定读者是对腐女/腐以及宅文化有轻度了解的人群,因此在此文中并不解释何为腐,喜欢腐文化的心理等问题。若对此有疑问,推荐阅读维基百科中文的bl词条以及《「腐」の小时代 》一文。)



        引子是安替老师的这条推。
  观察这条推的回复我们可以看到有三个词是被作为同义词使用的:BL、耽美以及原推里提到的yaoi。在一般人看来,三者并无太大差别,其实追根溯源,其语义以及包含的感情色彩是并不相同的。但是由于在腐向文化传播及其推广过程中,为了减少其传播阻力,我认为故意忽视其语感并用同类词代替的行为是广泛存在的,这导致了今天所谓的“二次元”圈子内对三个词的混用,以及一般人对其认识的模糊。
  所以在本文中将就其词义进行深入的探讨,并在本文结尾处就这个问题给出我所认为的正确答案。


一、yaoi,BL,耽美的不同语境
  语言在使用过程中,不仅要解释其原本的意思,派生的意思,更要了解其感情色彩以及使用语境,然而遗憾的是,在对话和讨论中,我们大多数情况下会忽视原来的意思以及感情色彩,而这两者的关系比我们想象得更加息息相关。
 1、yaoi
  1.1 yaoi的原意
  yaoi一词源于日语「やまなし、オチなし、意味なし」的首字母(yama→ya、othi→o、imi→i)。其意思是,作为构成故事的高潮(やま)结局(オチ)以及意义(意味)并不存在,言下之意只有性行为。原本用来泛指完成度低下的漫画作品,所以包含贬义。
  yaoi一词历史悠久,由于其蕴含的消极色彩,所以和“腐女子”一词的诞生及广泛传播在我看来是相辅相成的。但是由于其日语解释复杂,并不一目了然(特别是「オチ」的内涵,对日本文化没有足够的了解很难体会其深意),所以在腐文化进入中国大陆的初期,并没有被大规模地使用(据作者本人的记忆)。而这个词被广泛熟知的契机来源于被改编为电影的描写腐女女友生活的四格漫画,《隔壁的801酱/我的腐女友》(「隣の801ちゃん」。801是日语中yaoi的「語呂合わせ」,一种用数字代称词汇的记忆方法)。
  1.2 yaoi与二次创作/同人的关系
  如今BL或者是yaoi被作为同义词使用,在日本也不会对其使用有特别的区分,但是从狭义的角度来看,还是有稍微的区别的。yaoi在狭义上指二次创作的衍生作品,其实这在某种程度上是合情合理的。因为作为完整故事所需要的高潮,结局以及意义都在原作中可以被获得,所以角色之间只有性行为的描写是可以被理解以及被需要的。而包含原创作品的BL,在某些情况下则需要作为故事的完整性。所以我们可以将下列词汇分成两个互相关联影响但在本质上并不等同的语群,由一般读者所主导的二次创作,yaoi,CP(coupling),社团,copy本等,与之对应,由出版社专职作者所主导的商业志,BL,原创作品等。
  所以我们可以尝试着为yaoi进行一个定义:有漫画小说等原作故事为基础的,由一般读者主动创作的,以男性角色之间性描写为主的一种文学创作形式。

  2、BL
  在上文中有提到BL,BL即boy's love,日本人创造的和制英语。很多人在科普关于腐女知识的时候经常会说,BL就是boy's love,少年愛(此处「少年愛」取其日文原意,在下文不做特殊说明也均为日文。),也就是美少年之间的爱情。
  这种说法其实有若干个错误,①BL并不完全等于少年愛,少年愛只是其作品类型之一。②少年愛也不仅仅只限于少年之间的爱情(少年愛的日文原意包含成年男性→少年和少年⇄少年两个意思,但是在传播过程中被望文生义,在中国网络传播的语境下往往只作为少年和少年之间感情的代称)。
  当我们追溯到早期描写少年之间感情的漫画时,会发现无论画风还是情节设置上,都与现在日本所谓的少女漫画有很多相似的地方。其实早期BL漫画可以算作是少女漫画的一个分支。1970年代,作为开拓了这一作品类型先驱的,萩尾望都(《托马的心脏》)、竹宫惠子(《风与木之诗》)等都是少女漫画家出身。在这些作品中,其主人公与其说是少年,更不如说是“中性”,甚至是超越性别的某种存在,寄托了原作者的某种幻想。少女漫画家们利用这种第三者的视角和存在反思男权社会,寻求探索更加抽象的问题的一个渠道。
  80年代由于艾滋病的影响,一般民众对男同性恋人群有了更多的了解,带有一定“幻想”要素的少年愛也逐渐退出舞台,被更加彻底的描写男性之间“性”的作品而取代,其代表是直到今天也依然有着巨大人气的吉原理恵子老师的《間之楔》,这部作品一改女性向作品中出场人物纤细的“少年”形象,取而代之的是无论外貌还是性格、说话方式都充满阳刚之气的“男人”,故事内容中更是有大胆的性描写。而当时连载这部小说的则是日本著名的女性向杂志「JUNE」。
  JUNE同时连载小说和漫画,在初期JUNE几乎成了腐向内容的代名词。但是80年代后期至90年代初期,《足球小将》的走红以及印刷成本的下降,以Comic Market为代表的同人志即卖会影响力增大,使得民间的力量(≈yaoi)终于于商业志势均力敌。无论是JUNE还是yaoi都无法完全包含涵盖女性向腐向内容了。在这个情况下BL一词终于应运而生,成为一种集大成的存在。据随笔家的杉浦由美子描述,当时BL杂志BiBLOS的编辑看到少女漫画的宣传口号「for girls love」,随口打趣说那我们就是「for boys love」。于是BL一词就这么地诞生了。
  所以在这里我们可以对BL进行如下的定义,以男性之间感情描写为主的,主要服务女性读者的,包含所有商业/非商业的原创和二次创作的各种表现形式的统称。

  3、耽美
  耽美这个词,比起在日本在中国大陆和台湾的腐女中用的更加广泛,不得不说是一个很有意思的事情。引子中提到的yaoi的翻译,有人说是耽美,其实从内涵上来说,不如是这几个词中跟yaoi关系最远的词。
  原产于英法的唯美主义思潮,在日本被翻译为「耽美主義」。其主要特征之一是大量运用象征手法、追求感官/美的享受,内容上涉及同性的恋爱、性虐待等。像上文所提到的「少年愛」漫画一样,在少女小说的分支中也出现了美少年为主角的恋爱小说。这些小说,细致入微地描写了英气的美少年们对于是否应该爱上同性的苦恼以及渴望追求完美的爱情的心境。与唯美主义的方向一致,所以这种类型的小说也经常被形容为「耽美的な文体」。久而久之,成了同性小说的代称,而「耽美小説」成为一个专有名词则是90年代初的事情。
  耽美在某种意义上是作为作品类型的「JUNE」的同义词,所以我们可以在这里可以对耽美进行这么一个定义:受唯美主义印象影响的,以烦恼于同性感情追求完美爱情的少年为主要描写对象,文体优美,由商业主导的一种小说类型。

(在次文化圈中被广泛运用的ホモ、ガチホモ甚至是淫夢等一些词汇,从其在大陆及港台的传播范围以及使用人数来看,没有上文中提到的三个概念影响力大,所以在此文中对词义本身及其历史不做赘述。)



二、传播中产生的语境变化
  同属于汉字文化圈,所以在文化传播方面,大陆港台对日本文化的吸收有着绝对的优势,但是也正是由于这种拿来主义的影响,导致词义语境变化巨大,被错误使用的情况屡见不鲜。不过这种错误的使用也在某种情况下反映了大陆港台特殊的社会环境,值得深究。所以下面将会就传播中产生的语义变化以及为什么会产生这种语境变化进行一些讨论,提出一些我认为合理的推测。

  1、为什么yaoi,BL,耽美三个词汇会被混淆?
  在日本,yaoi,BL,耽美有着各自产生的社会历史背景,所以词汇诞生的时期和所被认知的程度并不相同,即使出现误用也可以追根溯源。然而腐向内容作为一种新型的文化传入中国时,对于不懂日文使用汉字的中国人来说,理解这三者概念的困难程度BL>=耽美>yaoi。为了更快被认知,词汇背后所蕴含的社会历史背景被有意无意忽视的情况并不奇怪。
  而且,作为BL老铺的JUNE杂志,在2000年后发行量逐渐减少,04年更是休刊退出了历史舞台,所以从一开始就失去了作为一种文艺作品类型而被中国腐女熟知的机会。综合以上原因,无论yaoi,BL,耽美都作为腐向内容的一种统称而被认知,这三个词在中国网络世界,只存在惯用句式的差异,并不存在本质上的区别。比如说我们会使用“耽美小说/BL漫画”的组合,但是我们并不使用“yaoi漫画”或者“yaoi小说”这种表达方式。

  2、为什么在欧美yaoi这个词被运用得更广?
  引起安替老师发这条推的应该是本季《南方公园》的最新话--《Tweek x Craig》。这一话中来自亚洲留学生们创作Tweek和Craing的同人图,并让小镇所有人都觉得他们是一对真正的gay couple。

  
  从上图我们可以看到BL(boys' love)是作为yaoi的同义词被使用的。Stan的爸爸在打电话给Mr Jinping的时候我们也可以通过他的措辞看到这一点。




  如果按照我们在上面对yaoi,bl,耽美三个词进行的定义。其实我们可以较真一点地说,对于南方公园的居民来说,用yaoi指代Tweek和Craing的关系并不准确。因为对我们而言的二次创作(yaoi),对南方公园的居民,以及生活在南方公园的亚洲留学生而言,实际上是一种真人cp,即RPF(Real person fiction、日语中又称「生モノ」)。
  那么,为什么会出现剧中用yaoi指代二次创作及相关现象呢,我认为这和hentai一词的使用方法在欧美已固定这一前提是分不开关系的。Hentai(ヘンタイ,汉字是変態。但是在片假名和汉字使用的时候有语感的区别,作为片假名使用的时候单纯指代欧美圈使用的hentai)一词在英语圈是指日本成人动画作品及其表现形式。按照同样的思路,完全成人化、可以作为某种作品类型统称的、可以体现表现形式的词--yaoi也就成了这一类作品的代称。


三、所以yaoi到底应该如何翻译?
  最后让我们回到冒头中的问题,yaoi究竟应该如何翻译?其实我们的小天使Kyle已经在剧中给出了正确的答案。yaoi是一种服务女生的,以男性同性爱情为主要描写对象的一种表现形式。



  然而这个结论或许并不让人满意。或者说因为缺少了语境,所以安替老师所问的问题的答案从一开始就并不唯一。
  若想要得到唯一的,精确的答案,我们可以把问题扩充为下面几个。
  
  1、日语中yaoi的原意是什么?应该如何翻译成中文?
  2、在网络上被广泛使用的yaoi,bl,耽美是否有本质上的区别?
  3、南方公园s19e06中的yaoi是什么意思?这种说法是否准确?应该如何翻译成中文?

  而这些问题,相信您看到这里,已经知道答案了不是么?:)

2013年7月11日木曜日

ネタとパロの使い分けから

 私は「ネタ」と「パロ」の使い分けはよくわからない。
 pixivでイラストを見るときよく目にする「死ネタ」「現パロ」「転生パロ」とか、意味は分かるが、なぜ「死ネタ」で、「死パロ」とは言わないか、調べても納得できる答えが出てこない。
 まず「ネタ」の意味だが、日常でよく使われているのに対して、どういう意味かはっきりと答えることができない。さらに、二次元における「ネタ」の意味はもっと曖昧で、「ネタバレ」「小ネタ」「元ネタ」など造語がいっぱい出てくるものの、「ネタ」の元の語源と離れた傾向が見られる。
 「ネタ」の語源について、私はニコ動百科から見つけたこの解説に特に気に入った。
 128 : ななしのよっしん :2013/07/06(土) 00:06:23 ID:6U+XqZ/7md
KYで悪いが、語源は>>1が書かれているように、タネ(種)の逆さ読みなのな。メーアーリーフー(=雨天)とかと同じ符丁なんだが、ネタという言葉は江戸時代から使われている。寿司のネタも、もとは寿司の種、である。種にはシードという意味から派生した、「基になるもの」「材料」という意味があって、これがネタの直接の意味。つまり、本質を伴ったものの根幹を成し得ないものは「ネタ」ではない。(cf. 元ネタ、漫才のネタ)ましてや、ネット上に騒擾を誘発する類の作り話は、本来ネタという語の企図するところではないだろう。[1]
  ポイントは二つある。一つは「本質」で、もう一つは「根幹」である。この解説から見ると、「死ネタ」など造語の中で間違っている使い方が多い。また「パロ」の意味について、二次元における使い方はこのように。
基本的には「元ネタを知っている」ことを前提に、それを引用してもじったり、へたに真似たりすることで、引用・改変したこと自体を楽しむのがパロディである。[2]
この意味だと流行っている「進撃の巨人OPパロリンク」「デュラララ!!EDパロリンク」の使い方は正しいと判断されるが、前あげた例「現パロ」とかどう考えても妥当できない部分がある。
 もちろん言葉の意味は常に変化している、語源だけこだわってだめだと思うが、どうすればネタとパロの使い分けを理解すればいいかまだ解明できないままだった。
 語源ではなく、キャラの属性と世界観の関係から理解を得られると最近は考えてきた。例えば、「死ネタ」と「中の人のネタ」この二つよく使われるタグ、どっちでも原作の世界観から離れていない。それに対して、「現パロ」「学パロ」「転生パロ」など、明らかに原作の世界観を捨て、自分なりの設定(現代社会、学園、転生)を含める、だがキャラの萌え属性を重視しているという共通点がある。
 私の母語は日本語ではないので、パロとネタの使い分けは単なる言語上の習慣かどうかはっきり言えない、また派生語を作った人はどこまで意図しているかも分からないが、属性と世界観から理解すれば、その使い分けは納得できると思う。

 キャラの属性と物語の世界観の関係性の視点から、東浩紀氏は「動物かするポストモダン」で、オタク系文化の特徴を「データーベース消費」だとまとめた。東浩紀により、90年代大ヒットした「エヴァンゲリオン」が「キャラ萌え」を重視し、物語がいらない「データベース消費」の代表だった。それに対して、70年代から人気があった「ガンダム」シリーズの世界観や歴史観が充実したため、「物語消費」の代表だとされている。[3]
 図1の示したように、物語消費は上の画像で、データーベース消費は下の画像である。
 本が出されてもう10年以上経ったが、物語などなくても、データベースだけでコンテンツ消費は成立するという考え方はまだ通用している。今日私たちアニメやマンガを見て、消費するのは「小さな物語たち」であり、私たち二次創作して、消費するのは「設定」である。

 図1

 東浩紀は本で「二次創作」について詳しく述べたが、今オタク文化では「二次創作」だけで止まっていなく「三次創作」「四次創作」など「N次創作」まで行ってる。
 「二次創作」は「キャラ萌え」を重視し、世界観はどうでもいい、用いるかどうかキャラの「萌え」をアーピル次第である。しかし、「二次創作」にもとづいて出された「三次創作」には、世界観の設定は欠かせない。以前、設定の組み合わせはマンガの作者やアニメの制作者の仕事だったが、今オタクたちも自ら設定を組み合わせるようになった。
 さて、なぜこのような「N次創作」が出てきたかとういうと、ニコニコ動画やpixivこのような相互性が高いサイトと関係があると考えられる。それについて、濱野智史は、相互作用を促す触媒的な存在が必要で、「タグ機能」がその触媒として役割を担っていると分析している[4]。しかし「タグ機能」は別に珍しいものではない、ニコニコ動画やpixivだけではなく、Twitterやinstagramなど今ほとんどのサイトはタグ機能がついてる、なぜN次創作が盛んでいるのはニコニコ動画とpixivだけなんだろうか。タグをつけられるのは「自分」か「他人」かという点はとても大事だと思う。Twitterやinstagramは自分がタグを入力という仕組みである、それに対してニコニコ動画やpixivでは他人でもタグが編集できる。他人にタグをつけられることによって、相互性が高まり、N次創作の可能性が生じるわけである。
 
 少し唐突だが、ここでおしまい。


参考文献:
[1]http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%8D%E3%82%BF
[2]http://dic.pixiv.net/a/%E3%83%91%E3%83%AD%E3%83%87%E3%82%A3
[3]東浩紀著「動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会」講談社現代新書 2001年
[4]濱野智史 「ニコニコ動画の生成力」「思想地図〈vol.2〉特集・ジェネレーション」 日本放送出版協会、2008年
図1東浩紀著「動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会」講談社現代新書 2001年 pp51
 


2013年7月5日金曜日

きゃりーぱみゅぱみゅと日本文化コード

 月曜日の地域社会学の授業中、東京発のサブカルチャーが取り上げられた、なぜオタク文化などは東京発か、またなぜこのような文化は欧米で受けるかという問題を巡って、少し議論したが、時間の問題であまり深く話し合われなかった。で、今回の記事では、授業中出てきたきゃりーぱみゅぱみゅの例を中心に論じたい。
 皆はもうきゃりーぱみゅぱみゅ知っていると思うので、紹介は省略させてもらおう。私初めて聞いたきゃりーぱみゅぱみゅの曲は「つけまつける」だった。メロディが単一で、歌詞もあまり内容がない、そんな歌は大ヒットになるなんて理解できなかった、その後「PONPONPON」を聞いて、急にはまってきた。なぜはまってきたのか自分もうまく説明できないが、「PONPONうぇいうぇいうぇい」このワンフレーズが頭の中で何度も繰り返されて、いわゆる「ディラン効果」である(笑)
 本題に戻るが、なぜきゃりーぱみゅぱみゅが人気になれるか。自分が考えたいくつの理由を説明しよう。

一、洗脳ソング
 初めて「洗脳ソング」この言葉を聞いたのはあの有名な「甩葱歌」だった。
(『初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた』にアレンジ加えてみた
  歌は http://www.nicovideo.jp/watch/sm1324740 まで参照)
 この歌は中国にもすごく受け、ボカロ人気の始まりと言っても過言ではない。その後は「らき☆すた」のオープニング「もってけ!セーラーふく」、一度見たら忘れられないくらい強烈なものであり、歌詞は理解不能に近いので、「電波ソング」と呼ばれる。要するに、このような特定の歌詞やメロディを繰り返すことによって、印象を残させ、頭がパーントランス状態に陥って、マインドはまるでコントロールされるようになる。
 きゃりーぱみゅぱみゅの歌詞を見れば分かると思うが、どっちでも繰り返す部分が多い。例えば
つけまつけま つけまつける
ぱちぱち つけまつけて
とぅ CAME UP とぅCAME UPつけまつける
ぱちぱち つけまつけるの
ぱっちりぱちぱ おめめのガール
ぱちぱち つけまつけて
つけまつけま つけまつける
かわいいの つけまつける
あるいは
CANDY CANDY CANDY CANDY CANDY
CANDY CANDY CANDY CANDY CANDY
CANDY CANDY CANDY CANDY CANDY
SWEETIE SWEETIE GIRLS LOVE
CHEWING CHEWING CHEWING CHEWING CHEWING
CUTIE CUTIE XXX CHEWING LOVE
CANDY CANDY CANDY CANDY CANDY
SWEETIE SWEETIE GIRLS LOVE
CHEWING CHEWING CHEWING CHEWING CHEWING
CUTIE CUTIE SO CANDY LOVE 
このような意味性が薄くて、繰り返す歌詞やメロディを使って、皆を「中毒」させる。
 正直に言うと、きゃりーぱみゅぱみゅは歌が上手い方ではない。実際中国のJPOPファンの中でちょっと「バカ」にされる存在、「顔も実力もないのになぜか売れた」と。それにしても、一度聞くと誰でもマネできて、頭から離れない。

二、可愛さの文化コード
 日本音楽市場では、JPOPは約四分の三に占めている。日本国内では、JPOPの売り上げは圧倒している(多分最近KPOPの割合が上昇している)のに、海外ではJPOPは全く売れていない。JPOPの音楽を買うのは、99.4%が日本人ということがあって、JPOPのファン=母文化は日本文化の人と言っても過言ではない。要するに、JPOPは強いローカル性があり、それを好む日本人の心理をより強く反映していると考えられる。
 世界中受けたいなら、ローカル性だけではなく、グローバル性も必要だと考えられる。では、きゃりーぱみゅぱみゅ音楽のグローバル性は一体なんだろうか。
 私はそれが「かわいさの文化コード」だと考えている。世界各国における、「美しさ」に対する考え方は大きな差異があるかもしれないが、「かわいい」は普遍性があると思う。サブカルチャーが流行っているなか、「kawaii」はすでに英語の外来語として使われているが、英語の中、同じ意味の「pretty」や「cute」等の言葉は昔から存在している。
 「かわいい」と言ったら、何か思い浮かべるだろうか。リボン?キャンディ?ピンク?動物?実際このようなものは世界中でもかわいいと思われる。このようなかわいさと連想できるものはきゃりーぱみゅぱみゅのMVの中でいっぱい出てくるので、国問わず誰でも受け止める。「PONPONPON」や「つけまつける」はその代表である。


しかし、日本人にとって「グローバル性」となるものは欧米の人にとって「ローカル性」(これはきゃりーぱみゅぱみゅは和製ガガと呼ばれる理由の一つだと思う)にすぎないので、欧米人にとっての「グローバル性」はなんだろうか。それはきゃりーぱみゅぱみゅ音楽の独特な世界観、私はそれを「想像される日本」だと呼ぶ。

三、想像される日本
 欧米の人にとって、日本と言ったらまず忍者だろう。「にんじゃりばんばん 」の編曲で日本の楽器が聞こえるし、MVのなかで出てきた着物、忍者、灯籠は日本文化を想起できる。欧米人はこれを見て、間違えなく「これは日本だ!」「これは日本の音楽だ!」と思っちゃうだろう。

 同じように、「ふりそでーしょん」は「成人式」をテーマとして、「振袖」の日本文化コードと大人になる普遍的な迷う気持ちと組み合わせ、受けるのは当然だと思う。(色具合は白と赤で、それも日本の色だと想起させ、わざとやるだろう)


 さらに、「ファッションモンスター」の中で登場したおじいさんはどんな役割を果たすのだろう。私はそれがファッション(=グローバル性)と対比する伝統的な日本文化(=ローカル性)だと想定する。おじいさんの和服、剣道は日本の文化代表で、MVのなかきゃりーぱみゅぱみゅがおじいさんと一緒に立っているシーンはファッションとローカル(グローバルとローカル)の調和だと理解してもよいだろう。


 きゃりーぱみゅぱみゅの動画のコメントを見れば分かると思うが、コメントの多くは「I love Japan」と書いてある、きゃりーぱみゅぱみゅはもはや歌手を超えて、日本の代表(コード)になりつつある。

四、運営
 日本の音楽界はまだ20世紀にとどまるイメージがあるとずっと思う。音楽の内容や特徴などそういう面ではなく、運営の方法である。みんなはあまりにもテレビ(視聴率)を重視しすぎて、インターネット上の宣伝は多少足りない感じがする。テレビの宣伝をどんだけうまくやっても、国内向けにすぎないから、海外に進出したい場合、youtubeなど欧米向け(いわゆるアメリカ発のソーシャルメディア)を利用したほうがいい。きゃりーぱみゅぱみゅの運営側はこの辺に強いと思う。最初からyoutube、itunes storeに力を入れて、今いい結果を得た。もし海外に進出したい場合、ほかの運営側もきゃりーぱみゅぱみゅの事例を見習ったほうがいい。

 もちろん、きゃりーぱみゅぱみゅさんの成功はこれだけの原因ではない(性格、センスの原因もある)、自分もちょっと過度分析した気がするが、サブカルチャーは研究対象として大変面白いと思う。