2013年7月4日木曜日

中国動画サイトの「大航海時代」が来臨、ニコニコ動画もそろそろ中国に進出したら?

2011年の年末、中国の大手動画サイト「土豆」と「優酷」は日本の東京テレビと連携し、アニメの「同時放映」する権利を獲得した。人気作品の「NARUTO−ナルト」、「BLEACH」、「銀魂」などが含まれて、中国国内におけるネット上「版権がある」アニメをリアルタイムで見ることはやっと現実になった。その後、「楽視」や「愛奇芸」なども次々と人気アニメの版権を購入し、大きな話題を呼んだ。
 図1は「2013年7月国内動画サイト版権アニメの一覧」である。図のように、「土豆優酷」(土豆と優酷は2012年で合併した)、「楽視」と「愛奇芸」は主力であり、意味深いのは大手IT会社の「騰訊」、「捜狐」や「」も加入した。(図1は一部だけ、表1は完全バージョン)これを見て、中国動画サイトの「大航海時代」が来臨したと言ってもよいだろう。

図1


楽視
土豆優酷
愛奇芸
騰訊
雷看看
捜狐
化物語
Free!
BROTHERS CONFLICT
超次元ゲイムネプテューヌ
きんいろモザイク
BLOOD LAD
戦姫絶唱シンフォギアG
魔界王子

ロウきゅーぶ!SS


ダンガンロンパ
サーバント×サービス
神のみぞ知るセカイ
キングダム2



幻影ヲ駆ケル太陽
犬とハサミは使いよう
Fate/kaleid liner プリズマイリヤ



銀の匙
帰宅部活動記録
FANTASISTA  DOLL



げんしけん 二代目
君にいる町
八犬伝ー東方八犬異聞



ガッチャマンクラウズ
義風堂々!! 直江兼続 〜前田慶次酒語り〜




有頂天家族
キングダム2




戦勇。2






表1 

 去年、私は「最近の事件から見る中国オタク向け動画サイト」という記事を書いた、中で「銀魂」の版権を巡って、弾幕サイト「ビリビリ動画」と「土豆」の対立を紹介した。以下はその一部:
「Tudou」(土豆)には弾幕がないため、「AcFun」や「ビリビリ動画」で楽しめるオタクが多い。しかし、これは「Tudou」の利益を害する一方、著作権に違反する行為である。「Tudou」は「銀魂」の放送権を握るうえ、「ビリビリ動画」に手を出さないわけがない。今月(2012年10月)の14日、「ビリビリ動画」の管理者は自分のWeibo(微博 中国版のツイッター)でこう書いたー「著作権の問題で、今日から『銀魂』の投稿を一切受け止めない。皆さんはTudouで見てくさい」 「Tudou」の行為は一部のオタクたちの不満を招き、他の弾幕が見えるサイト「吐槽」(http://www.tucao.cc/)(日本語のツッコミの意味で)に投稿した。しかしまもなく、「吐槽」サイトの管理者も自分のWeiboで同じ話を書き込んだ。 これで、ネット上で「銀魂」を見たいなら、「Tudou」で見るしかない。無論「銀魂」だけではなく、他の著作権があるアニメ作品、これから「ビリビリ動画」「AcFun」で見えないだろう。
「土豆」など動画サイトは版権を握るが、弾幕サイト「ビリビリ動画」や「Acfun」はオタクの中での人気は無視できないほど大きい。「土豆」は自分の弾幕サイト「豆泡」を売り出すために版権に厳しいが、ほかの動画サイト、例えば「楽視」は結構融通がきくほうだ。
 図2はiPadアプリ「ビリビリ動画」の画像だ、ピンクのペンで表記したのは動画のソースである(Web上はソース見えないらしい)。つまり「とある科学の超電磁砲s」12話のソースは「新浪視頻」だった。


図2 

 図3は「這いよれ!ニャル子さんW」12話の画面である。ソースのところ「楽視クラウド」が見られる。


図3

 「楽視クラウド」は「楽視」傘下のサービスの一つである。ホームページを見て、連携企業のとこ、ビリビリ動画が見られる。


図4

 「ビリビリ動画」はなぜ楽視と連携するかというと、いくつ原因がある。
 1、ホストの問題
 周知していると思うが、ビリビリ動画にしても、Acfunにしても、弾幕サイト自体は動画ファイルをホストしない、そのためほかの動画サイト「新浪視頻」や「優酷」を依存している。「新浪視頻」はアップロードされた動画を6分間ずつ各のサーバーに分配するので、時々サーバーの応答が停止したり時間かかったりして、動画は途中遮断される場合がある。それは有名な「6分間の呪い」である。
 「楽視」と連携したら、より安定なサービスが提供できるうえ、アップロードから公開される審査の時間は一気に短くなる。
 2、版権の問題
 前にも言ったように、弾幕サイトは著作権に違反した不正な物が流通されるという問題があるが、「楽視」は版権を購入することによって、この問題は解決されるかもしれない。
 3、「楽視」の都合 
 「楽視」のアニメには版権があるが、「楽視クラウド」サーバー上すべての動画は版権があるとは言えない。仮に不正なものがあっても、それはユーザー自分がアップロードするやつと言ったらごまかせる。しかも、「楽視」の最終目的は「楽視スーパーテレビ」や「楽視ボックス」を売ることである、そのため動画の質と量はとても重要だと考えられる。「ビリビリ動画」のコンテンツの豊かや質の高さは言うまでもなく高いレベルで、「楽視」にとって、絶対いいパートナーに違いない。「ビリビリ動画」はどのような契約をしたか知らないが、もしクリック数や閲覧数まで獲得すれば、「楽視」にとってまさに損がない商売だ。
 
 話はニコニコ動画に戻るが、以前私は「ニコ動解禁事件の始終」という記事を書いたことがある。ニコニコ動画は2010年から禁じられ、今は解禁したが、海外のニューザーにとって、アニメチャンネルの配信アニメは依然として見えない。
 2012年4月、ビリビリ動画は一度ニコニコ動画と連携したことがある。それは「Fate/Zero」を配信したことで、しかし視聴審査機関の許可がなかったので、上の機関に発見され第三回の配信までで配信終了となった。そのため中国のオタクの中で大騒ぎを引き起こした。
 ニコニコ動画は独自のサーバーがあるし、アニメの版権もある。コンテンツの豊かさはビリビリ動画やAcfunの倍以上だと思うので、中国に進出してうまく運営すればもうけると思う。今まで、ニコニコ動画のボカロ動画を見たいなら、一度ダウンロードして編集してアップロードしなければならないが、もし中国に進出すればこのような手間がいらないし、個人レベルの著作権の侵害問題も次第に解決できると思う。
 
 大航海時代では、ポルトガルやスペインはイニシアチブを取って、その後フランスもイギリスも遅れてたが追い越した、それに対して閉鎖した国々は例外なく衰弱した。今中国の動画サイトも同じ、進出しないともうすぐ市場が分割され、そのとき進出したくても食べ残ししかないだろう。





ソース
図1:http://photo.weibo.com/1738821795/wbphotos/large/photo_id/3593550141281197?refer=weibosearch
図4:
http://www.letvcloud.com/


4 件のコメント:

  1. ニコニコ動画のマネタイズは、有料会員の会費だけど、中国に進出して会費を払うユーザーがいるかな?たぶんほとんどいないので、ニコニコ動画が中国進出する経済合理的な理由はないと思うよ。

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    1. 実は「楽視」や「優酷」も有料会員システムがあります。
      「楽視」は月々30元、500円程度でニコニコ動画と同じです。
      中国の収入から見ると決して安いほうではない、会員10万人もいます。
      優酷は月々10元ですし 会員20万人程度。
      だからサービスの差別化さえあれば、お金を払う人はちゃんといます。

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  2. 私は、youku動画とニコニコ動画の会員ですよ。ところで、ニコニコ動画って、私が担当している日本語学科の学生の中ではそんなに有名じゃないです。もったいないなと思って私が紹介しました。おそらく日本の動画は、中国の動画サイトで観られるからでしょうね。それから、動画といえば、百度影音もぜひ解説していただきたいです。ローカルな動画サイトに著作権無視で動画をアップロードさせておいて、そこから、百度影音を迂回経由して動画をダウンロードできるしくみのようですね。

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    1. コメントありがとうございました。

      ニコ動は確かに中国で有名ではないですね、よほど日本のアニメに興味ある人だけ知っているでしょうね。確かに中国の動画サイトが多すぎて、ニコ動がなくても楽しめますね。

      百度影音は使ったことないですが、あまり詳しくないです(汗)アドバイスありがとうございます、調べてみます!

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