2012年12月7日金曜日

切糕と地域ネタ

 最近、中国のネット上ある「伝説」の食べ物が話題になった。
 この食べ物は西域の特産である。とても高価なので、一般の家族では絶対食べられない。クルミ、ぶどう、バラの花、胡麻、棗などを使い作られ、すでに何百年の歴史がある。
 早速、この「伝説」の食べ物の画像を見てみようか(笑)。
    この食べ物の名前は「切糕」、つい先日はまだ普通の食べ物だったが、ある事件をきっかけに一気有名になった。では、事件のツイートを見てみよう。
 これは湖南省岳陽市公安局の公式微博 (@岳阳公安警事 )のツイートである。簡単に翻訳してみれば、つまり村民の凌さんは新疆ウイグル人の切糕を買った時、言葉が通じなかったため、けんかをした。事件でケガ人二人が出た、切糕の損失はやく16万元(日本円で210万円ぐらい)、壊れたオートバイの賠償と医療費を含めて全部20万元(日本円で260万円)に至った。
 このツイートが出たら、ネチズンは「20万元の切糕?ふざけるな!どれくらい持ってきたの?」と反発し、事件の公平性を問い始めた。自分も切糕の購入を強制されたことがあるという人もいる。その結果、切糕がネタされ、たくさんの冗談が出てきた。その中、今の民族制度まで討論し、「新疆ウイグル人は全部泥棒だ!都市からでていけ!」など過激な発言を言う人もいた 
    周知のように中国政府は民族区域自治という政策をとってる。政策によって、少数民族は自分の言語を使う権利や法令を制定するなどの権利を持ってる。しかし、民族制度はまだまだ問題点があるだと考えられる。
 少数民族地域は自分の言語を使う権利があるが、実際に言語教育は中国の標準語(普通話)を中心にやってる。そして、経済はまだ発達してないため、都会の人に差別されている。しかし少数民族は漢民族優先的に進学ができるし、公務員採用などにも恩恵に浴するため、漢民族の人もかなり文句がある。
 今現在、中国の経済発展は前よりよくなったが、地域の差は依然として大きい。収入が少ない地域の人はどんどん大都市に行って、仕事を探してる。大都市の外来人口が増えて、治安も前より悪くなった。そんな中、「切糕」みたいなネタが出てきた。
  ネタにされたことが多いのは北京、上海、河南省、新疆、広州、四川省である。北京に関連するネタはだいたいタクシーの乗車拒否問題、行政の管理が厳しい問題である。上海のネタの多くは婚活する女の子である。新疆だったら泥棒が多いこと、河南省の場合は人が多すぎることである。広州は基本なんでも食べるネタで、四川省だったら、ホモのネタだねw
 私から見ると、ネタがあるからこそ、矛盾はそんなに激しくないのだ。もちろん不満があるが、あくまでもツッコミのレベルで、しかしもしそのまま無視すれば、最初述べた岳陽公安局のようにネットユーザーに揶揄されるはず。これをきっかけに、行政側は自分のやり方とあり方を考え直すべきではないかと思う。

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